LSU-C01S04
カスタマイズ案件、工場での生産・出荷検査を主軸に長年分光分析を手がけてきた株式会社多聞が、同分野での25年以上の経験を活かし、納品用に開発した部材をベースにパッケージ製品第一弾として光源ユニットの提供を開始いたしました。
LSU-C01S04は、手のひらサイズの筐体に高性能LEDと制御基板を詰め込んで、低発熱で安定した光源を手軽にお試しいただけます。
特長
LSU-C01S04は発光素子としてLEDを採用したことによりハロゲンランプ比で10倍に迫る長い点灯寿命となっています。
長期的にも短期的にも安定したスペクトルで、測定・分析用途の光源として最適な特性です。
ハロゲンランプほどではないものの温度変化によるスペクトル遷移はありますが、実測で点灯開始時19.8℃の筐体が60分後に29.6℃と言う低発熱のため、遷移の度合いは十分小さいです。
また、外気温との差も小さいため、開放空間で使用しても温度変化によるスペクトルの揺らぎは限定的です。
一般的に、LED光源には励起光を主とする半値幅の狭い強い光と蛍光を主とするブロードな光の谷間が波長430~470nm近辺に現れ、400~500nmの波長域を分析用途に利用しにくいと言う弱点があります。 また、多くの白色LEDが励起光として450nmを採用していて420nm以下の近紫外には発光がありません。 同様に、長波長側も750nm、ものによっては700nm以上の赤~近赤外に発光が無く、分析に利用できる波長域が狭くなりがちです。
これらは白色LEDの市場が照明用として人間の視覚に特化していて、分光視感効率の高い555nmさえ強ければ明るい(=数値的に高性能な)光源と評価されるためです。
しかし、分光分析においては人の視細胞の特性には意味がなく、使いたい波長域でフラットなスペクトルが理想的となります。
これが長い間ハロゲンランプが分光分析用光源の主役に居続けた理由です。
LSU-C01S04のLEDは励起光を蛍光体が高い効率で吸収するため短波長の強い光が目立たずに蛍光との谷間がほとんどありません。
また、400nm~850nmの可視光全域を超えた広い波長域に発光があり、弱くはなりますが900nm付近まで光量が確保されています。
そのため、これまで分析用光源としてハロゲンランプを使用してきた分野であれば、ほとんどの用途で置き換え可能です。
5VのACアダプタ(付属)とSMA905コネクタ付きの光ファイバを接続するだけですぐにでも光源として使用できます。
発熱が少ないので可燃物を避ける必要はありません。
スペクトルが揺らがないための温度管理も最低限で大丈夫です。
例えば、モバイルバッテリと一緒にベルトポーチに入れて携帯して測定するようなこともできます。
LED光源ならではの高性能、一般的な白色LEDの弱点を補った分光分析用LEDを採用しつつ、コンパクトな筐体で設置や運搬のネックにもなりにくい。
あれもこれもと言う多機能タイプではありませんが、25年以上分光分析してきた弊社が、その経験からこれは欲しいと考えた性能を妥協せずに詰め込んだ、そんな小型光源LSU-C01S04、あなたのお手元にも1台、いかがですか?
仕様
型式 | LSU-C01S04 |
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長寿命 | 光束維持率70%以上維持 10000時間 |
寸法 | 50 x 35 x 86 mm(W x H x D, 突起部含まず) |
本体重量 | おおよそ100g |
電源電圧 | 5V |
消費電力 | 2W |